私の母は数年前に亡くなりました。
亡くなる前まで心配や迷惑ばかりかけていて、何一つ親孝行が出来ませんでした。
母が亡くなり数年たつ今も親孝行出来なかった事を後悔しています。

　いちごちゃんさん、アッサラームアレイコム！ホセインと申します。親孝行は私にとっても人生最大の課題であり、成し遂げることができない大きな問題です。ですが、親孝行はいくらしてもしきれない、そして後悔の残ることかもしれません。私はイスラームを信仰していますが、最近ちょうど代々木上原にある「東京ジャーミー」（東京モスク）のHPで見つけた一節がありますので、その言葉をご紹介したいと思います。
　イスラームにおいて親孝行は、神が人間に定めた務めのうち、唯一の神への信仰に次いで最も重要な務めとされています。イスラムの聖典クルアーンとハディース文献でも、両親に対する親孝行の重要性が非常に強調されています。その中でも特に母親について言及したこんな言葉が残されています。
「天国は母の足元にある」
「お母さんに優しく接し、孝行すること。それによって天国の扉はあなたにも開かれるのです。」
　イスラーム世界には母の日はありません。毎日が母の日のように、母に孝行を尽くします。それこそが天国の扉を開くと信じられています。（もちろん父にも孝行を尽くすことをイスラームでは言っており、シーア派第８代目のイマームであるイマーム・レザーは「父親には従い、孝行し、謙虚であり、父親の偉大さをよく心に留め、敬意を払わなければならない。そして父親の前ではゆっくりと落ち着いた話しぶりで話さなければならない。何故なら、父親とは子供の根幹であり、子供とは父親の一部なのだから。もし父がいなければ、子供も存在しなかったのだから。」と述べています）
　いちごちゃんさんのお母様はすでにお亡くなりとのことですが、私は特別何かをするというよりは、いつも心の中でお母様のことを想うということが何よりの孝行になるかと思います。孝行は生前だけになるのではなく、死後にもあるかと思います。私たちイスラム教徒は、終末を信じています。いつか、いちごちゃんさんは天国でまたお母様と再会できると思います。その再開の時まで、お母様のことを大切に想う、それだけで十分孝行であり、その思いはきっとお母様に伝わるかと思います。
　今回、いちごちゃんさんのご質問を通して私もイスラームの教えに従い、親孝行をしていきたいと改めて思うことができました。大変ありがとうございました。
　いずれにしても親孝行を大切に考えてらっしゃるいちごちゃんさんのことを神様はきっと見守って下さっています。
　インシャアッラー。