悪い事をする人に天罰が下ると言いますが、本当なのでしょうか。
平然と人を騙し、人のお金で生活をする人がいますが、ばれなければ罪に問われず一生を終える人もいると思います。

先日、自身のオンラインのクレジットカードの不正利用が発覚し、多額な金額が不正で引き落とされてしまい、大変ショックを受けました。
最近は、ネット上の詐欺も多くなり、自身の防止が甘かった事もあるかと思いますが、他にも同じ様に遭われた方も多く、どこにぶつけることも出来ず、憤りを感じます。
こういう事をする方に許せないと思ってしまいます。

　きずなさん、アッサラームアレイコム！ホセインと申します。私はイスラームを信奉しておりますが、結論から申しますときずなさんがご指摘のような行為については必ずや罰が下ります。神もきずなさんと同じように、そのような行為を許しません。是非ご安心頂ければと思います。
　イスラームには「行為の五範疇」というものがあります。
①行うことが義務であり、行わねば罰せられる行為
②行うことが推賞されるが、行わなくても罰せられることのない行為
③行っても行わなくても賞罰に関係ない行為
④行わないことが推賞されるが、行っても罰せられることのない行為
⑤行わないことが義務であり、行えば罰せられる行為
①⑤は法的規範であり、②④は倫理的義務であるとされています。今回きずなさんがご指摘のような行為はイスラームにおいても行わないことが義務とされる行為にあたりますので、法的にも罰せられますし、神からの罰も下されます。少なくとも悪行であり、天国への道が遠くなったことは間違いありません。いずれにしても神は悪行には厳しくのぞまれます。例えば、イスラームでは「利子行為」は禁止されていますが、それについてコーランでは「それからまた彼らは、禁を犯して利息を取り、みんなの財産を下らぬことに浪費した。彼らの中の信なき者どもには苦しい天罰を用意しておいたぞ。（４章159節）」とあるように、行わないことが義務とされている行為をした場合、天罰を下しています。
　しかし、イスラームにおいては悪行をしてしまったら、他の行動で「挽回せよ」とも言っています。「（施しを）そっと隠して貧乏人にくれてやるならもっと自分の身のためになり、その功徳で（前に犯した）悪事まですっかり帳消しになる（第２章273節）」とあります。ですから、今回きずなさんのことを傷つけた人も悔い改め、善行を積めばその罪が癒される時が来ます。「え？癒されるの？私は天罰が下って欲しいと思っているのに…」ときずなさんはお考えになるかと思います。ご安心ください。あくまでも天国への道が善行によって再び開かれるというだけであって、今回の悪しき行為についての罰はそれはそれで下されるのです。あくまでも神は寛大な心の持ち主であり、天国への道だけは決して閉ざさないということです。
　と、いうことでイスラームからの視点でご回答させて頂きました。いずれにしても、悪いことをする人を許せない正義の心を持つきずなさんのことを神様はきっと見守って下さっています。
　インシャアッラー。