自殺する人が後を絶えない現代で
人はどのような心理で死を望むようになってしまうのでしょうか。
自分もそのような心理になってしまうのでしょうか。

　りんねさん、アッサラームアレイコム！ホセインと申します。実は私は自殺を考えたことがありません…時として死んだらどんなに楽だろう、と思う時もありますが、私は自殺しません。私の進行するイスラームの観点から回答させて頂きます。
　一般の日本人には大変理解しがたいことかもしれませんが、イスラームの教えにおいては「自分の命は自分のもの。どうしようと勝手でしょ」という論理は通用しません。イスラームでは「人がいつ生まれ、いつ死ぬかは神が決めること」なのです。つまり命を自ら断ってしまうことは神への最大の背信行為とされています。コーランにもこのように記されています。
「誰一人、定めの時が来て、アッラーのお許しをいただいてでなければ死ぬわけにはいかぬ」（3章145節）
　イスラームにおいては自殺も他殺も重大な罪であり、来世で永遠に焼き続けられることになります。ですから、イスラーム世界においては自殺は日本より圧倒的に少ないですし、私も自殺しようとはお思いません。
　日本においては、「切腹」ですとか、戦中の「特攻隊」ですとか、死を美化してしまう風潮があります。また、仏教における輪廻転生という考えからも死をイスラームなどとは違う感覚でとらえていると思います。日本においては「責任を取る＝美しい」という考え方があると思いますが、真面目な国民性を映しているものだと思います。しかし、日本では多くの場合、自分の過ちについて必要以上に自分を責めすぎているのではないでしょうか。イスラームにおいては、努力して努力して結果が出なかった時、それは自分の責任では無くて、神がそれを望まなかったからだと、良い意味で責任転嫁をすることができます。信仰によって心に平安をもたらすことができているのだと思っています。
　すみません、イスラーム的観点でお話してしまいましたので、りんねさんの感覚とは少し違うかもしれません…いずれにしても人生を精一杯過ごそうとされているりんねさんのことを神様はきっと見守って下さっています。
　インシャアッラー。