最近、子供が上手に嘘をつくようになってきました。頭が働くようになったのか、やっていないとどうなるかの先を読んで発言しているか、成長と見るか分かりませんが・・・
自分自身もウソをついた事があります。この世でウソをついた事がない人っていないと勝手に思っています・・・
そもそも人間は何故真実の前に、ウソをついてしまうのでしょうか？

　ことぶきさん、アッサラームアレイコム！ホセインと申します。私は教育業界におりますが、生徒との関わりで沢山嘘をつかれてきました、、、最初は嘘をつくなんてひどい！なんて思っていましたが、ことぶきさんがおっしゃるように、もしかしたら嘘をついたことのない人はいないのではないかと思うようになり、少し心が落ち着きました。そのあたりの経験から回答させていただきます。
　私は、人は大変弱い存在だと思っています。社会という荒波の中で、弱く小さな人が生き抜かなくてはなりません。そのために人は虚勢を張らねばならず、嘘をついてしまうのだと思います。嘘をつかなければ自分を守ることができないからです。子どもも同じで、嘘をつかなければ大人から怒られたり、叱責を受けてしまったりするので、それから逃れるために嘘をつくのだと思います。子どもも大人も本質は同じで、人は弱い存在なのです。逆に言えば、嘘をつけるということは、それだけ社会性がついているとも言えます。人との関わりの中で、自分という存在を肯定化するために嘘をつく、、、そう考えれば嘘は相当な高いレベルにある社会的スキルなのかもしれません。つまり、ことぶきさんのお子様も少しずつ大人の階段を登っているのかもしれません。
　しかし、私が信仰するイスラームにおいて嘘は厳しく禁じられています。ムハンマドは嘘について次のように述べたと言われています。
「もし、誰かが次の四つの性質を有するのなら、その人物は完全な偽善者であり、それらのどれか一つを有するのであれば、それをなくすまでは偽善者の性質を持ち続けるのです。（それらはすなわち）信頼されたとき、その信頼を裏切ること。会話をするとき、嘘をつくこと。合意するとき、それを破ること。口論をするとき、真実から背き去り、虚偽を語ること。」
嘘をつくことは、神への信仰への偽りにつながるとイスラームでは考えられています。私は個人的には嘘は必要な場面があり、社会的に生きる人間にとって必要なスキルと思っていいます。しかし、嘘をつく必要のない対象、特に神に対しては嘘をつくべきではないとも思っています。ことぶきさんのお子様も信仰があるかとおもいます。人に対しての嘘は許容範囲があるかもしれませんが、信仰に対しての嘘は厳しく制限した方が良いと思います。
　いずれにしても、嘘をつかず神様に対して真っ直ぐに生きようとなさっていることぶきさんのことを神様はきっと見守ってくださっています。
　インシャアッラー。