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Ai Qualia

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宗教の自由と檀家制度

その他 回答期限 2021.08.13
2021.08.10

室町時代から続く 檀家制度は核家族化の進む日本では 時代遅れ また、宗教の自由が 法律で与えられてるのに 檀家により 自由が阻害されているのは 何故か?

回答3

今こそ心の拠り所を探す時期

2021.08.10

 シュンさん、アッサラームアレイコム!ホセインと申します。私は大学時代、宗教史を学び、その後も日本や海外における宗教のあり方について学んできましたので、そのあたりからご回答させて頂きます。
 まず、檀家制度自体は江戸時代に確立しました。それは仏教を国の根幹にするという積極的な理由ではなく、当時江戸幕府に対して最も危険な存在であったキリスト教に人々が入信しないように見張るために出来あがりました。いわゆる寺請制度です。そして仏壇が家に置かれるようになり、菩提寺という概念が生まれ、人々は気づくと檀家制度に組み込まれていました。ですからこの檀家制度の発祥自体、宗教心から生まれたものではなく、政治による国民統制の産物だったのです。しかしそれが日本人と仏教の結びつきを深めた面も否定はできません。
 しかしシュンさんの仰る通り、現在は檀家制度はほぼ崩壊していると言って良いと思います。まず菩提寺がなくなり、公営や私営の霊園に墓を人々は持つようになりました。宗教心がありませんから、菩提寺を持ち、檀家であった人々もそこを離れつつあります。しかし、先祖代々の墓を菩提寺に持つご家庭では檀家離脱がうまく進まずに、結局は檀家として残っている場合も多々あるようです。
 ただ最近は自主的に檀家になる方も増えているそうです。多くの寺の前に「今月のお坊さんの一言」みたいなものがかかれていますが、それを見て興味を持ち、檀家になる人がいたり、この悩み多き現代世界で誰かに話を聞いてもらいたいと、新たに檀家になる方がいるとのことです。
 私はこの風潮は悪くないと思います。自ら求めて何かの宗教に入ることは、それこそ信教の自由で認められている国民の権利です。ですから、菩提寺を既にお持ちの方々も本当に宗教心からそれを維持しようと望むのかどうかで変わるように思います。
 今はコロナ禍で家にいる時間が多くなり、何かと制約があり悩みも多くなっていると思います。日本人は第二次世界大戦の敗北と国家神道を結びつけ、宗教に対して否定的な風潮がありますが、今こそ自分の心の拠り所を見つける時期かと思います。宗教心は人生に軸を与えてくれます。そしてシュンさんの仰る通り、日本はどんな宗教を信じても構いません。菩提寺に戻っても良いと思いますが、そこに必要なのは宗教心かと思います。
 いずれにしても、形骸化した制度に疑問を持つシュンさんのことを神様はきっと見守ってくださっています。
 インシャアッラー。

ホセイン | 藤沢モスク

プラネット
イスラームの教えに基いて生活しています。
幸せは心の平安によってもたらされます。
つらいこと、苦しいことをご相談ください。
あなたと共に心の平安を探していきたいと思います。

インシャアッラー。

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