私は70をすぎた寡（やもめ）で、以前から知り合いである女性と最近特別な感情を抱くようになりました。
彼女は私と同世代で、彼女もまた夫を亡くしています。
私たちは共通の友人を通じて知り合い、互いの喪失感を共有し、多くの時間を一緒に過ごすようになりました。
彼女の温かさ、理解力、そして人生経験に対する洞察に引かれ、私は彼女に対してより深い感情を抱くようになりました。
しかし、私の年齢や、彼女が私の感情にどう反応するか、そして私たちの友情が傷つくかどうかを考えると、次に何をすべきかについて悩んでいます。
また、私たちの年齢を考えると、新たな恋愛に踏み出すことは珍しいかもしれませんし、私自身も新たな恋愛に対する自信がありません。
しかし、私は彼女との関係を深め、私たちの残りの人生を一緒に過ごすことを望んでいます。
私がどのように進むべきか、そして私の感情を彼女にどのように伝えるべきかについて助言をお願いしたいと思います。
また、私たちの年齢に関わらず恋愛を追求するための助言も頂ければ幸いです。

　おとこやもめさん、アッサラームアレイコム！ホセインと申します。70代での恋愛…素敵ですね。私は今は妻が元気にしていますし、妻以外の女性のことを考えることはありませんから、あまり適切な助言はできないかと思いますが、イスラーム的観点から回答させて頂きます。
　キリスト教は愛の宗教として日本人に受け止められていると思います。「隣人愛」とか、「片方の頬をぶたれたら、逆の頬を差し出しなさい」など、愛がキリスト教の中心的な考えだと思います。一方、イスラームは正義とか法が信仰の中心であるという印象が日本人にはあるのではないかと思います。しかし、イスラームも実は愛の宗教なのです。かつて、大学者であるがざーリーと言う人物が「愛の書」を記しました。この本は以下の構成になっています。
1 ．愛の法的必然性の証言
2 ．愛の真理と原因、ひとの神への愛の意味の論証
3 ．愛の対象は神のみであること
4 ．最大、最高の快楽は神に関する知識と見神であること
5 ．来世における見神が現世での知識より優越する理由
6 ．神への愛を強める要因
7 ．愛における人間の序列
8 ．神の知識への到達不能性
9 ．神に対する熱愛の意味
10．神の人への愛とその意味
11．人の神への愛の徴候
12．神との親近の意味
13．親近の意味の拡大
14．満足と美徳、その真実
15．祈願
16．逸話と奇跡
　この構成を見てお分かりかと思いますが、イスラームで言う真の愛とは、神への愛です。私は積まアを愛していますし、子どものことも愛しています。こういう愛をイスラーム的には「世俗愛」と言います。これも重要視されていますが、それよりも大切なのが「神的愛」だとされています。人はいつか死にます。しかし、神は死にません。ですから、神への愛は崇高であり、これ以上のものはないのです。もちろんおとこもやもめさんがお相手を愛することは素晴らしいことです。しかし、人間への愛は限界もあります。世俗愛とならんで、神への帰依をし、信仰の中で神への愛を育むのもいかがでしょうか。
　いずれにしても愛に生きるおとこやまめさんのことを、神様はきっと見守ってくださっています。
　インシャアッラー。